2020年11月24日火曜日

パピロウヌーボ2020


プロ角マキコ(以下プロ角)「……もしもーし」
優香(以下優香)「……やんすやんすー。わー、プロ角ねえさん、お久しぶりでやんす」
プロ角「ほんとよ。毎年のことながら、丸1年ぶりじゃない。こんなに長く一緒の番組やってんのに、こうもプライベートの付き合いが一切ないなんてことある?」
優香「ビジネス以外では関わりたくないタイプの相手の場合は普通にあるんじゃないでやんすか」
プロ角「だとしたらおかしいじゃない。私、優香のことそんなタイプだなんて思ってないわよ。本当によ」
優香「わあ嬉しい。でも、じゃあなんででやんしょね」
プロ角「なんでよ」
優香「それは……」
プロ角「それは……?」
優香「それは……、謎っすね」
プロ角「謎すぎるわよ。理由がわからな過ぎて、頭が爆発しそうよ」
優香「そんなことよりプロ角ねえさん、今年は初めてオンラインでのパピロウヌーボとなりましたでやんすね」
プロ角「そうよ。オンラインなのよ。なによ、オンラインって。せっかくこの、今はもう芸能界を引退したプロ角マキコ様が、これだけは特別ってことで出演してやるってのに、オンラインってどういうことよ」
優香「そんなこといったってしょうがないじゃないか
プロ角「なにがしょうがないのよ」
優香「コロナ禍なんでやんすから」
プロ角「……ころなか?」
優香「コロナ禍」
プロ角「なによ、ころなかって。なんの中なのよ」
優香「へっ?」
プロ角「あ、それとも地名かなんか? あるいはアイヌ語? ウポポイ?」
優香「……いやいやいや! うそ! いや、それはないでやんしょ!」
プロ角「ないってなにがよ」
優香「え、だって、そんなの無理でやんしょ! 知らないでいるの、無理でやんしょ!」
プロ角「なにがよ。なにを興奮してるのよ、優香」
優香「……プ、プロ角ねえさんはテレビを観ないんでやんすか? 嫌な思い出が多すぎて?」
プロ角「テレビ? 観るわよ、別に。『ザワつく!金曜日』以外は」
優香「じゃあ知ってるでやんしょ!」
プロ角「ころなかを? えっ、そんなタレントいたかしら……」
優香「うそ……」
プロ角「あ、そうか。思い出したわ。あの人たちでしょ。「まぁねぇ~」って髪をかき上げる、あの3人組の女のお笑いの」
優香「それはぼる塾でやんすよ! しんぼると猫塾が合体してぼる塾! ぼる塾知っててコロナ知らないなんてことある? 奇蹟でやんしょ! 降り注ぐ機関銃の弾をかいくぐって、漂う1本のタンポポの綿毛が大地に根を張り花を咲かすような、世界一どうでもいい奇蹟がここに生まれてるでやんしょ!」
プロ角「まぁねぇ~」
優香「それ、ぜんぜん流行ってないでやんすからね!」
プロ角「流行ってるわよ! ユーキャン新語・流行語大賞のノミネート語にあったもの!」
優香「あれは、ほら、いろいろあるんでやんすよ! っていうか、ユーキャン新語・流行語大賞のノミネート語を見たんなら、絶対に知ってるはずでやんしょ! 関連語ばっかりだったでやんしょ! コロナ!」
プロ角「あ、知ってる!」
優香「そうでやんしょ!」
プロ角「それ、トルコの大統領のギャグでしょ」
優香「違う! そういう意味でいま「コロナ!」って言ったんじゃないし、そもそもギャグでもない! さすがにありえないでやんしょ! エルドアン大統領の考えた新しい時代の挨拶「コロナ!」を知っててコロナウイルスを知らないのは! さすがに無理! さすがにバレた!」
プロ角「バレてないわよ! 知らないわよ、コロナなんて! 私が知ってるのはCOVID-19だけ」
優香「……出た! 出たよそれ! コロナって言うのは素人で、今回のこのウイルスはCOVID-19って呼ぶべきだっていう、そのタイプのやつ!」
プロ角「まぁねぇ~。だって実際そうなんだから仕方ないじゃない。モーレツ世代とかSNS世代とかは大雑把な言葉で適当にわかり合ってればいいけど、私たちブログ世代はそういうところ、こだわっちゃうのよね」
優香「プロ角ねえさんはブログ世代なんでやんすか? いま53歳でやんすよね? ブログ世代にはちょっと不入なんじゃないでやんすか?」
プロ角「ねえダイアナ
優香「優香でやんす」
プロ角「そんなことより今年のゲストを呼びましょうよ。今年のゲストは誰なの? 3年前が破室奈美恵、2年前が破々緒&菊川ペイ、1年前がMAXと来て、今年は誰なの? にじう?」
優香「プロ角ねえさん、あれは「にじゅー」って読むらしいでやんす。そしてもちろんNiZiUじゃないでやんす」
プロ角「じゃあドルチェ&ガッバーナ?」
優香「それはあれでやんすね? 瑛人のこととして言ってるでやんすね? そして違うでやんす」
プロ角「じゃあ会社都合退職?」
優香「違うでやんす」
プロ角「もむこするうるおすぬらすしめらせる恩徳ほどこすめぐむ睾丸?」
優香「違うでやんす。ノミネート語の出し方がちょっと雑じゃないでやんすか?」
プロ角「うるさいわね! じゃあいったい誰なのよ! とっとと出てきなさいよ!」
???「プロ角さん、優香さん、はじめまして」
プロ角「あ、あなたは……せいや!」

   (CM)

プロ角「あ、あなたは……せいや!」
???「違います。下半身にZOOMしたりいたしません」
優香「でも期せずして、下半身ZOOMと関係ないこともないゲストさんでやんすよ!」
プロ角「そうそう! 下半身ZOOMと一緒に一茂の家の壁に落書きをした……」
優香「それはプロ角ねえさんの単独犯でやんす」
プロ角「私じゃないわよ! マネージャーが勝手にやったのよ! 何年やるのよ、これ!」
優香「今年はプロ角ねえさんが自分で振った形でやんす」
プロ角「そうじゃなくて、下半身ZOOMと一緒に国民年金の啓発CMに出てたのに、本人は年金が未納だった……、ってそれも私じゃない!」
優香「もうそのふたつは毎年のお約束なんでやんすね。キーワードを出さないとファンから苦情が来るんでやんすか? そうじゃなくて、下半身ZOOMと一緒に体調不良の人を介抱したことでニュースになった……」
パン蜜(以下パン蜜)「パン蜜です」
プロ角「そう、パン蜜だわ! おいしそうな名前!」
パン蜜「召し上がれ」
プロ角「わあ。パン蜜だわ。あのパン蜜なのね。……あれ、でもやだ、パン蜜と繋がっちゃったじゃない! パン蜜とは繋がっちゃダメなのよ! パン蜜は避けなきゃダメなのよ! とうとう都知事が言ってたもの!」
優香「東京都知事でやんすよ。まあたしかに選挙で勝って都知事に再任されましたけど」
プロ角「とにかくパン蜜とは繋がらなろうね症候群なのよ!」
パン蜜「プロ角さん、それは違いますよ。避けるのは三密。パン蜜のことは思う存分に愛してくれていいんですよ。あー、サウナを愛でたい」
プロ角「……ねえ、優香」
優香「なんでやんすか、プロ角ねえさん」
プロ角「私、正直言ってこの人のこと、よく知らないのよ。いつの間にかテレビで見るようになってたけど、いったいどう扱うべき人なの? 女優なの? タレントなの? 文化人なの? やけに高尚な感じもするし、一方でとてつもなく安っぽい感じもするじゃない。どういうスタンスで接するべきなの?」
パン蜜「プロ角さん、聞こえてますよ」
優香「プロ角ねえさん、オンラインで内緒話はできないですぞなもし」
パン蜜「その疑問、お答えしますね。パン蜜は、女優なのか、タレントなのか、文化人なのか。その答えは……、全てであり、無である。そして、I AM SOLIPSIST。そして、愛の錬金術師。そして、亀頭とは女性なんですよ」
プロ角「…………」
優香「…………」
プロ角「ところで優香、話は変わるけど、最近は調子どうなの? 子育ては順調?」
優香「ええ、まあおかげさまで。でもちょっと授乳がさせにくいもんでやんすから、強いて言うならおっぱいがおっきすぎるのが悩みのタネ……でやんすかね」
プロ角「あら。じゃあ今度あれを送るわよ」
優香「えっ、なんでやんすか?」
プロ角「えーと、たしかここらへんにあったはず。……あ、あった。これよ、これ。ちょうどふたつあるし」
優香「そ、それは……!」

   (CM)

優香「そ、それは……!」
パン蜜「アベノマスクじゃないですか」
優香「なんで? なんでいまアベノマスク?」
プロ角「これをブラの代わりにするといいらしいわよ」
優香「…………」
パン蜜「…………」
プロ角「加藤紗里が言ってたわよ」
優香「…………」
パン蜜「…………」
プロ角「あれ? 川本真琴のほうだったかしらっけ?」
優香「…………」
パン蜜「…………」
優香「……お、俺には小さすぎるでやんす」
プロ角「まぁねぇ~」

来年はいい年になりますように