2020年11月5日木曜日

11月ともなると

 11月になって、やはりめっきり寒くなった。10月って意外と暖かかったりするが、11月はもう有無をいわさず寒いのだ。それにしても今年はやけに季節の移り変わりがきちんと遂行されているように感じる。梅雨は梅雨だったし、夏は夏だったし、秋は秋だった。すごくそう感じながら日々を過していたら、先日ラジオのパーソナリティーが、「今年は季節の移り変わりが本当に変だ」といっていて、この感覚は人それぞれなんだな、と思った。コップに半分の水が入っていて、「半分もある」と思うか「半分しかない」と思うか、みたいな話があり、それはプラス思考・マイナス思考のことをいっているわけだが、季節の移り変わりに関するこれは、別にプラスやマイナスという尺度の話ではない。「季節」は大きすぎる概念だから、各人がどのポイントにそれを感じるかで、捉え方は大きく変わる。ただし「季節は正しく巡った」と思いがちな僕には正常性バイアスが働いている気がするし、ラジオのパーソナリティーの人格はよく知らないが、彼はわりと悲観的な人なのかもしれないとも思う。そういう傾向はあると思う。もちろんどちらが正しいということはないけれど。
 そんなこんなで11月なので、毎年恒例、ユーキャンの流行語大賞の候補30語が発表となったのだった。
 なんてったって、なんてったって今年は、新しい言葉がたくさん生まれた年だった。本当ならメダリストのインタビューで飛び出た名言がいくつも並ぶはずだった30語の中に、スポーツ関連の用語はひとつもない。見事にない。これはスポーツに限るわけではないが、「無観客」くらい入れてもよかったのではないかと思うが、ない。ぼる塾の「まぁねぇ~」はあってもそれはなかった。さらにいえばオリンピックをはじめとしたあらゆるイベントにまつわる「延期」という言葉もまた大いに人々の口に上った気もするが、それもなかった。ぼる塾の「まぁねぇ~」はあったのになかった。もっとも2018年「そだねー」、2019年「ONE TEAM」と来ていたので、これで今年がオリンピック関連語であったら、あんまりにもスポーツが続いてしまうという懸念はあった。もしかしたら新型コロナウイルスの流行は、その事態を回避するための方策だったのかもしれない。それはちょっとあまりにも不謹慎な発言ではないだろうか。まぁねぇ~。
 30語を見て他に感じることといえば、毎年いっているけれど、「鬼滅の刃」や「香水」、「NiziU」「フワちゃん」あたりは、流行語ではなく、ただ単に「流行ったもの」だ。このうちフワちゃんに関しては、「ご勘弁~」という歴としたギャグがあるのだから、そっちでよかったのではないかと思う。そしてベスト10に入った暁には、授賞式にはシソンヌが登壇すればよいと思う。さらにその番組の関連でいえば、Mr.パーカーJrの「被れ!」もノミネートくらいされてもよかったんじゃないかと僕は思う。僕とファルマンはそれなりに使った。あとはっきりいって「まぁねぇ~」はないと思う。ノミネートすら、ありえないと思う。憤りさえ覚える。
 しかし今年はなんてったってコロナ関連語だろうな。ここらへんの言葉はちゃんと、なかったところから作られている感じがいい。そのための言葉、という感じがして。「3密」しかり、「ソーシャルディスタンス」しかり、「アベノマスク」しかり。年間大賞がひとつとは限らないので、普通にこの3つあたりが同時受賞でもいいような気がする。
 それ以外の注目点としては、去年「軽減税率」で登壇したアキダイの社長が、今年は「カゴパク」で2年連続登壇になるかどうかだ。
 ユーキャン流行語大賞・トップ10の発表は12月1日。cozy ripple流行語大賞の発表は11月23日。