2020年11月18日水曜日

お忍び帰省

 気温が下がって、新型コロナの感染者数がまた増えて、第3波だなんて叫ばれ始めたここ10日ほどの現況において、2週間以上が経過したので解禁ということで満を持して記すのだが(こんなことは100年単位で考えるとても些細なことだろうが)、実は今月の頭、1日から3日まで、横浜の実家に帰省していた。2週間が過ぎても、横浜にもこちらにも発症者はいないし、COCOAもなんの反応も示さないので、無事に切り抜けたようだ。これが半月あとの予定であったら、たぶん取り止めていたと思うので、ぎりぎりのいいタイミングだったと思う。ちなみに行ったのはさすがに僕ひとりだけである。子どもを連れてぞろぞろは行かない。
 なぜ行ったのかといえば、それはやはり去年の年末年始からずっと顔を出せていなく、そして今年の年末年始もまず間違いなく行けないため、ここらでひとつ顔だけ見せに行こうと思ったからだ。しかも日記を見て思い出したのだが、去年の年末年始の実家には祖母がいなかったため、祖母とは令和がはじまった去年のGW以来、1年半ぶりの再会なのだった。11月1日時点では感染がだいぶ収まっていたとはいえ、この状況下で92歳の祖母に顔を見せに行くのは、祖母孝行なのか迷惑行為なのか、実際とても悩ましいところだ。誰もがここらへんのことで悩んでいて、その可否の如何については、2週間後の結果論でしか言うことができない。今回の僕の場合は、幸いにも可のほうだった。
 実家では、やはりあんまりあちこち動き回るわけにもいかないので、妻子がいないという意味では絶好のチャンスだったのだが、ジモ友との飲み会なんかも今回は泣く泣くよして(来ていることを告げもしなかった)、わりとひたすら、家でおとなしくしていた。なにぶん帰省の目的は「顔を見せること」である。そういう意味では、目的は到着して2時間ほどで完遂していた。行く前はそこに想像力が働かず、久しぶりの帰省なのだからしてと、1日の朝に着いて3日の夜に戻る、3日間たっぷりの日程を組んでしまっていて、結果すさまじく暇を持て余した。いったい何をするつもりだったというのか。母と祖母もまた、僕を迎え入れる感慨なんかは2時間ほどで済んでしまったようで、それからは仕事だったり散歩だったり、各々の日常をこなしはじめたので、やることのない僕だけ、リビングのソファーで寝転がりながら、このたびプライム特典になった「THIS IS US」のシーズン3を観続けるという、わざわざリスクを冒して横浜に行って、スペイン階段は工事中で、俺なにやってんだろう、という気持ちになった。森永ダースは食べなかったので、そんな気持ちも吹っ飛ばなかった(古い)。
 しかしまあ、本当に滞在時間は半分くらいでよかったけど、ここで帰っておかなければ次はいつだよって話だし、むちゃくちゃ元気そうだったけどそうは言っても祖母は92歳だし、ということで、まあ行ってよかったと思う。そんなお忍び横浜帰省だった。
 しかしここで疑問がひとつある。11月1日は日曜日だ。3日は文化の日で祝日だ。しかし2日は平日である。10月に就職したばかりの僕に有休なんてまだ発生してなかろうに、なぜこうも悠々と帰省することができたのか。いやあ、まったく不思議な話ですね。