2020年11月8日日曜日

バッグ3世代

 先ごろ横浜の母からバッグの製作を依頼されて、安請け合いしたのだけど、バッグなんて実はあまり作ったことがないので、図書館で作り方の本を何冊か借りてきた。それでミシンの横に置いていたら、ポルガが手に取ってパラパラとめくり、「これを作りたい」と、なるほど初歩的な、ぺたんこの手提げ袋のページを開いて要望してきたので、娘に手芸に関心を持つのは嬉しいなあと思い、面倒を見てやることにした。もちろんそうなるとポルガだけというわけにはいかず、ピイガも一緒にやることとなる。ちなみに使用ミシンは工業用ミシンではなく、旧来の家庭用ミシンである。なぜなら工業用ミシンは、フットスイッチが動かせないからだ。子どもらは家庭用ミシンのフットスイッチを、踏み台の上に載せて使う。かわいいなおい。
 というわけで完成したのがこちら。
 
 
 左がピイガ、右がポルガ。それぞれ、らしい生地であると思う。持ち手の生地は共通。作業は同時進行なので糸も共通とし、地縫いもステッチもすべてエメラルドの糸でやった。本の指定通りに作ったのだが、基本的に1枚仕立てで、口部分にのみ見返しとして別布を使う仕様となっている。1枚仕立てで簡潔なような気がする一方で、縫い代を袋縫いの亜種みたいな縫い方で処理しなければならない工程が面倒のようにも感じた。もういっそ裏布をつけたほうが楽なんじゃねえか、と子どもに「地縫いからはみ出ないようにギリギリを縫うんだよ!」などと指示しながら思った。
 右下のブランドネームは、僕がpapapokkeで使うテープを与え、油性マジックで書かせた。ポルガはヒットくん。ピイガはゴリラ。ゴリラの潔さ。さすがだ。オリジナルのネームを付けると愛着がわく、というのは実体験からよく知っているのだ。作り上げて、娘たちが嬉しそうだったのでよかった。サイズは新書版コミックスくらいで、子どもが持つとちょうどかわいらしい。よかったよかった。
 それで話は母のバッグの話に戻るのだが、母がインターネットで見かけたバッグの画像を見せてきて、「こんなのが欲しい」というので作るのだが、型紙はまあなんとなく似たものが作れ、実際に試作をして、いい感じだということになったのだが、いま生地選びの段階で停止している。よさげな生地を2種類買ってきて、画像を写真に撮り、「どっちがいい? どっちも趣味に合わなければ他のものに使うから遠慮なくいって」とLINEをしたところ、「どっちも好きじゃない」と即答されたのだった。遠慮なくいって、とはいったものの、まさかそこまで遠慮なくいわれるとは思わなかった。向こうがネットで探すみたいなことをいっているので、いまその連絡待ちの段階である。