2020年10月21日水曜日

繰り返すピイガ

  ピイガがファルマンに作り方を習ってミサンガを編み、プレゼントしてくれる。パパの好きな色だよ、といって渡してくれたのは、赤と黄色と黒のドイツ(あるいはベルギー)のトリコロールだった。黄色以外は特別好きだと表明した覚えはないな、と思ったけど、でもまあ好きな色を3つ挙げろといわれたら、山吹色と、臙脂と、濃紺ということになるかもしれない。だからたしかにまあまあ近いやもしれない。
 それにしたってミサンガである。ミサンガといえばJリーグであり、その開幕は1992年であり、当時の小中学生女子は阿呆ほどミサンガを編んだものだった。姉もやっていたし、もちろん遠い島根でファルマンもやっていたわけだ。そしてその技術が娘へと伝承され、いま2020年、僕の左腕にはミサンガが巻かれている。実に四半世紀以上ぶりのミサンガである。いまミサンガをしている人間って、たぶん相当な思い入れのもとに巻いているんだろうから、それだけで少し身構えて接しなければいけないような気がする。やはり自動的にJリーグと結び付けて、サポーターなのかなと思い、だとすれば地元とか仲間とかを侮辱されるとめちゃくちゃキレる人だな、発言には気を付けなければな、と考えるのだと思う。かくいう僕もそれだ。対応には細心の注意を払ってほしい。
 それにしても世の中は「鬼滅の刃」の映画が大ヒットだというのに、我が家はミサンガに「らんま1/2」と来たもんだ。なぜだろう。普通に生きて、普通に子どもたちに愉しいものを与えようとしているだけなのに、なぜ格別の信念があるかのようになってしまうんだろう。
 そんなことを思っていたら、ピイガが今日、学校の図書室から借りて帰ってきたという本が、なかむらみつるの「やさしいあくま」で、いよいよいったいなんなのだ! と思った。ちなみに僕は326に対して脛に傷はないけれど、ファルマンはしっかりとあるらしい。多感な中高生時代に、326と19に、「ちゃんと」嵌まっていたという。それにしても本当にピイガはどうしたんだ。ミサンガと326。個体発生は系統発生を繰り返すのだろうか。だとすれば次はなんだろう。MDウォークマンだろうか。